温暖化?寒冷化?

 最近、太陽活動が停滞しており、この状況が1-2年続くと地球が寒冷化するかも知れないというニュースが流れた。でもこれは別に驚くことではなくて、基本的に太陽からの日射量の変化がベースにあり、それに水蒸気やらCO2やら火山灰やら様々な要因が重なりあって気候変動は生じるため、CO2増加でだけで今後の気候変動が決まるわけではない。

 IPCCの議論は、最初の段階でホッケースティックによって惑わされたため、過去100年くらいの気候変動しか積極的にはシミュレーションしておらず、人為的な影響のない長期的な気候変動の要因を十分に取り込めていない可能性がある。

 それに対し、アラスカ大の赤祖父先生が問題提起したのは、現在の温暖化は200年前の小氷期からの回復過程として続いているものであり、ここ50年ほどの人類が排出したCO2の影響はさほど大きくないというもの。

 これに対しては、まだ十分に検証されていないという理由で退ける論調はあるが(だから予防原則として温暖化対策の手を緩めるなということ)、明確に否定している人はいないとのこと。

 今回の気温低下の可能性はまだ一時的な気候のゆらぎの範囲であり、これが本当に寒冷化への引き金になるかは不明。太陽黒点の11年周期は、周期が短すぎるために明確には気候変動にはあらわらず、それより長期のトレンドが影響するため。

 いずれにしろ、温暖化するかしないかで騒ぐのは実はあまり意味がなく、気候は変動するものとして、どちらに揺れても社会としては対応できるようにしなければならない。

 一方で、CO2排出の主要因は化石燃料の使用にあり、化石資源がいずれ枯渇することは歴然たる事実なので、それに対しては対応することに十分意味がある。

 くれぐれもCO2削減だけを狙った無駄な技術には投資せず、省エネ・省資源が結果的にCO2削減につながるという技術や事業に取り組めば、損はないということ。

 また寒冷化への対応としては、過去の歴史を振り返ってみても、大規模な民族移動が生じる可能性を想定しなければならず、その究極は人口を適切に減らしていくという以外にないだろう。

といいつつ昨日、自分の子供が生まれてしまったが。。。